こんにちは。放課後等デイサービス「よかったねクラブ」担当の谷川です。2024年もあっという間で、もう過ぎ去ろうとしています。今年は11月に2拠点目の放課後等デイサービス「よかったねクラブ にじ」を開設。通所してくる子どもたちとの時間も増やせた1年でした。
「にじ」OPEN! ひとりずつが過ごしやすく
放課後等デイサービス「よかったねクラブ」が手狭になり、ここ数年模索していた2拠点目の開設が、やっと11月に実現しました。「よかったねクラブ」から100mほど西側の同じ道路沿いに「よかったねクラブ にじ」がオープン! これまで週1回しか通えなかった子どもたちが、もう1日~2日利用を増やせるようになりました。
「にじ」を利用し始めた子どもたち。あちこちからスタッフへの指摘が入ります。「このカード、どこに置いておけばいいの?」「次に使いたいけど予約表が無いよ~!」…。基本、これまで利用していた「よかったねクラブ」と同じ流れで過ごせるように作ったので、足りていない準備に子どもたち自身が気づきます。それを半分意図しつつのゆるりとしたスタートでしたが、頼もしい子どもたちによって順に環境が整っていきました。
「にじ」は「よかったねクラブ」よりは広く、図書室や相談室も作ることができました。スペースが広くなったことで、子どもたちが思い思いに自分の時間を楽しめている様子が見られます。また、これまでは取組みづらかった大掛かりな工作なども置き場ができ、何人かで一緒に作ったり、何日もかけて取り組んだりができるようになり、子ども同士が影響を与え合い、刺激を受けて新しいチャレンジをする姿も生まれてきました。ひとつずつ場を整えながら、これまで以上にそれぞれが自分らしく成長できる場にしていけそうです。
その子が使いやすい伝達手段を探して合わせる
「よかったねクラブ」に通う子たちの中には、言葉を使わない子もいて、以前にブログでも絵カードなどを紹介しました。絵カードも含め、その子に合った伝達方式で、普段生活する環境の中で分かりやすく伝えあう「通訳」の役割を担うことが、私たちスタッフに必要なことだろうと、最近ますます感じています。
言葉での指示を理解したり、自分の言葉で要求を伝えたりが苦手な子たちは、とても細やかに見ていくと、彼らがやり易い方法を見つけられることがあります。それを助けるグッズ(道具)も世の中にはあって…。
例えば、「おめめどう」さんのこちら。

言葉はすぐに頭から抜けていってしまう子も(私たちもそうだったりしますよね)、会話を文字で書いて見せること、また子ども自身も書くことで、やりとりがうまく成立することがあります。また、このカレンダーは1か月間、1日~最終日が一列に並んでいます。一般的なカレンダーの1週間ごとに次の段へ移るところで、日にちのつながりが分からなくなってしまう子には、これが良いんです。
また、私たち自身も子どもと一緒にいる中で「こういうやり方が伝わりやすいな」というのが分かるので、こんなものも作りました。

チラシを2つ折りにするときにピタッときれいに折るための、段ボールのお手製紙折りお助け器、といったところでしょうか。「きれいに2つに折ってね」と言うだけでは無理でも、これに沿って折ることをやって見せれば、同じようにできます。できた!という本人の満足感も生まれます。
ひとつひとつは本当に小さい気付きなので、なかなか難しくもありますが、私たちにはたくさんの子と接してきた経験と知識があるので、それを生かして「伝わった!」「分かった!」「楽しい!」につながるよう、働きかけていきたいと思っています。
子どもたちの存在や伝え方を社会に広げていきたい
こんな感じて、言葉でのやり取り以外の伝え方でスムーズにいくこともあるんですよ、ということが、世の中にも広がっていくといいなと思っています。それに密かに挑戦していたのが「みんなの推し活展」でした。
12月上旬の障害者週間にゆめたろうプラザで行われたもので、11事業所に通う人達の作品が並びました。「よかったねクラブ」では作品のひとつとして、ハンバーガーショップを再現。ここでメニュー表に絵カードを取り入れたり、金額を示すところに必要なコインを写真で撮って貼ったりしてみました。注文ごっこを楽しみながら、言葉が無くても欲しいものが買えたり、お金が支払えたりする世界を体感してもらえたのでは。



来年はこれを、子どもたちといろんなお店に行くときにやってみようか、なんて話しています。メニュー表に載ったメニューをそれぞれ絵カードにして、金額も同じようにコインを写真に撮れば、子ども自身が注文できるし、支払いもできるわけで。それを通してお店の人や関わる人が「こんなやり方もあるな」と前向きに思っていただけたら、理解の世界が広がっていくと思うんです。
社会の中ではこうしたやり取りが必要になる人間が割合的に少ないので、お店側にそこまでやってほしいとはなかなか言えません。ですがこうした活動を自分たちが繰り返していくことで、「これって障がい者だけでなく、自分たちにとっても分かりやすいし使いやすいね」となれば、世界はまた変わっていくはずです。
先日、主にTEACCHプログラム(ティーチプログラム)に関わる人たちが集まる「自閉症ネオカンファレンス2024」に、岡山まで行ってきました。500人以上が参加し、多くの講演会や分科会が開かれましたが、印象的だったのは空気のあたたかさでした。
自閉症の人達の社会参加を考えていくこのプログラムのもとに集まった方たちの目線、考え方。それが健常者と障がい者とか、支援する側とされる側とかに分かれている感じが無く、同じ地平線上に生きる人間同士という前提に立っているからこんなにあたたかいんだと感じました。私たちも、そんな空気感をもって「よかったねクラブ」「にじ」を拠点に、子どもたちにとって生きやすい・楽しい社会づくりをたくさんの人達としていけたらなと感じて、帰ってきました。
さてさて、2024年もお世話になり、ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。


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